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第5回優勝 加藤選手

  • 執筆者の写真: riddlef355
    riddlef355
  • 2017年3月16日
  • 読了時間: 7分

更新日:2022年8月17日



ドラコン賞:IN/加藤君、 OUT/原君

ニアピン賞:IN/森吉君、中澤君 OUT/菊池君、加藤君

馬券当選者:田胡君/中澤君/大木君/加藤君

「今回はだれが調子良いのかな?」

「もしかして、あの新兵器を投入したアイツかな?」

「いやぁ、あいつ。このコースで好スコアだった奴?」

「でもさぁ、前回出場出来なかった彼奴はどうかな?」

「連続優勝のあいつは?」

嬉しくてたまらないといった連中は、もう長いことこの日を待っていたかのように、満面の笑顔でゴルフ場のロビーに集まり始めていた。個々のゴルフの近況は、コンペ開催前から、全員メールで飛び交っていて、最近上り調子で90前半で廻ったとか、痛み止めの注射を打って楽になったとか、嬉しくて100も叩いてしまったとか、もうコンペの日が待ちきれないと言った風な書き方だった。

コンペに向けての異様な盛り上がりは全員に感染してゆき、前週末はたぶん、皆がコースやら練習場でクラブを振っていたのだろう。

その日は良く晴れていたが吹き渡る早春の風は、まだ少し肌寒く感じることもあり、興奮している連中の頭を冷やし、冷静さを取り戻すには絶好の朝風だった。そう言えば、ウインドブレーカーの下に半袖のポロシャツを着ている元気者もいた。

肩越しに見える巨大な池はクラブハウスの目の前にあり、水面は春の柔らかい陽射しを浴びて、鏡面のように煌めき、静まり返った水面には周囲の緩やかな丘陵の木々を映し出していた。

しかし、この時期は日増しにオレンジ色に変化してゆく杉花粉の飛散にぶつかり、花粉症の連中は集中力が散漫になり、パッティングの微妙な力加減が出来ずに、悔しそうに唇を噛み締めていた。

最高気温予想15度、花粉量多し。今日美里でプレーするゴルファー達は、淡いオリーブ色のフェアウェイに向かって、春を満喫しているようだ。ボート乗り場と書かれている船着き場があるが、今、ボートはない。以前はティーグランドまでボートで運んでいたそうだ。

大自然の中で、白球をただ力いっぱい叩いて遠くへ飛ばす、というだけでも気持ちの良いものだが、クラブの芯にしっかり当たって思い通りの球筋で飛んで行った時は、手・腕・足が感触を覚えていて、痺れるような快感を全身で味わえる。

「朝一番からいきなり出たよ、今日イチ。悪いけど。。。優勝あるかもよ!」

と、朝一番のティーショットからほくそ笑んでいる奴もいる。

しかし、そんなことは滅多にないのがゴルフ。いつもはティーショットが大きく曲がって右の林へ飛び込むか、あるいはボールの上を叩いてちょろ。

「あれ~、レディースティまでも飛んでないよ~!」

それでも、親しい友人達でラウンドすることは楽しいし、気持ちの良いもの。さらにそれが気心しれた幼馴染みと一緒にコンペ形式競い合えば、それはもう宇宙的に楽しい。

ティーグラウンドの芝が、薄い処やはげている場所があったりすると、「結構、剥げているね!」っと言うと、毛の薄い奴が「誰がハゲや、と!」返してくるし、グリーン周りでダフると「あなたが噛んだ~♪♪」と古い歌を歌い始める奴もいる。

「早く、ゴルフがやりたい!」そんな眼を持った輩(やから)が我々である。

今回で五回目を数えることになった天中23のコンペであるが、今年は特に、卒業45周年という記念の年にあたる。とは言っても、今のところ記念行事の予定はない。

コンペ会場は、関越道花園インターから程近い美里ロイヤルゴルフクラブ。

「加藤君、この巨大池がコースに絡んでなくて残念だね!」と誰かが言っていた。

「うるせぇい、やい!」

今回の美里ロイヤルゴルフクラブを選んだのは、このコースを贔屓(ひいき)にしている前回優勝者の田胡選手。もちろん連続優勝を狙ってのコース選択。

米国のメジャートーナメントを意識した丘陵コースで、上級者からビギナーまで楽しめる。各ホールのフェアウェイは意外にゆったりしているが、絶妙なアンジュレーションもあり、ショットの正確性が求められ簡単にはパーを取らせてくれない。直角に曲がっているドッグレッグのホールは、安全に行くか最短距離でリスクを背負って勝負に出るかで、そのホールのスコアも変わってくる。

フェアウェイは洋芝でこの時期でも青々としているし、ディポットもそれ程多くは感じない。グリーンは大きなベントの1グリーンで、起伏はそれ程激しく無いが、落としどころによっては3パットを誘う。グリーンの攻略が優勝&スコアメークのカギを握る。

二度目の優勝を狙う中澤選手は、新しいアスリート用のパターをバッグに収め、その感触を確実に自分のものにするため、ゴルフ・コースや家で、連日の様に練習に明け暮れ、身体の芯みたいなところをブルッと感じて楽しんでいた。

ティーグラウンドでは、そろそろ前回優勝者、田胡選手によるブリーフィングとルール説明が始まるようだ。耳を傾ける連中の顔はそれぞれに違いがあるが、待ちに待ったコンペという様相でヘラヘラしている連中もいれば、対決するような意気込みを内に秘め、鋭い気合を入れている風な連中もいる。

スタート前は、個性的な連中のユニークな感性と競技に集中するシリアスな空気感みたいなものが、絶妙なバランスでブレンドしていて、なんだか独特の雰囲気を漂わせる。

8時54分        田胡、洞庭、合田、菊池

9時00分        森吉、大木、原、中澤

9時6分           神田、加藤、河合、酒井

今回の競技者は12名。

前半終了でレストランに続々と皆が戻ってきた。

「ダメダメ!全然駄目!」

連中は皆、苦笑するように肩を落とした姿で、とぼとぼと空いているテーブルに着いて、目の向けるやり場もなく、メニューを睨みつけていた。

ところが、第二組の森吉選手が前半終わって37(+1)という情報が入った。

ダントツのスコアである。残りの連中は、前半40台のスコアが団子状態になっていた。全体的にあまり大差はなかった。

これはもしや、森吉選手の3回目の優勝か?

そうなると、準優勝は誰の手に渡るのか?

馬券投票集計を覗いて見ること、2枠の森吉選手は人気枠なのだが、この枠が優勝・準優勝に絡んでくるとなると、他枠は?

隠しホールがある新ぺリアル方式なので、最終結果がでるまではわからない。

以前、神田選手が優勝予想のメールで吠えていた。

「自分を信じて、自分に賭けろ!負けて納得、勝ったら2倍の喜び!」

18ラウンドが終わって、今回の優勝者が決定した。

結果的には森吉選手は絡んでこなかった。

第五回天中23ゴルフコンペは、団子状態から抜け出し、隠しホールに嵌った加藤選手の優勝。準優勝は新しいパターで攻略した中澤選手。

森吉選手は隠しホールに嵌らず、HCPが付かなかった。

今回の賞品はまさに豪華絢爛で、ボールやキャップは当然として、キャディーバックやら高級食材やら、有り余るほど用意されていた。全ては洞庭選手と原選手のお陰で、素晴しい恩恵を受けていることを競技者全員が痛感したと思う。特に菊池選手かな!?

ドラコン:加藤選手、原選手

ニアピン:菊池選手、森吉選手、中澤選手、加藤選手

馬券:5-7 (払い戻し7千ポイント、獲得者:田胡、中澤、大木、加藤選手の4名)

第五回天中23ゴルフコンペも無事に終了し、優勝祝賀パーティは荻窪の中華料理店で開催。加藤選手は集合時間よりもだいぶ遅れて登場したが、優勝者を待たずに集まった連中で、既に呑めや歌えのお祭り騒ぎとなっていた。

美味しい中華を口に頬張り、酒を汲みかわしながら、今日のコンペ談義にふけっているかと思うと、何やら怪しげな黒い箱を取り出して、ドラッグ談義に花をさかせる連中もいた。また、途中から合田選手の奥様も合流し、大木選手と菊池選手の変な会話にもかかわらず、熱心に耳を傾けていたのが不思議に見えた。

心おきなく中華料理を食しワインやら焼酎を浴びるほど呑み、宴たけなわの頃、「次、どこ、どこ!何処へ行く? 森キチ何処よ?あそこ?」というような流れになる。

それでも、明日、仕事がある人は、とぼとぼと自宅を目指す。

しかしこうやって、昔の連中とこういう空騒ぎの時間を過ごしていると、口を揃えて皆が言う、

「あの、皆の楽しそうな笑顔がいいんだよ。ゴルフって本当に面白すぎるスポーツだよね。」

天中23ゴルフは第一回目から早1年半が過ぎた。その間には練習ラウンドやら調整ラウンド、合宿も実施した。

身体はそれなりに老いてゆき、腕の筋肉はぼろぼろになり、腰にも過渡の負担が掛かかり、一時期、足を引きずってプレーする連中もいた。

それでも練習場に通い続け、ファッションも気にしながら、新兵器にも大枚の投資を惜しまない連中がいる。そういう無法なゴルキチが、我々の会の中で繁殖中である。


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