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第6回優勝 菊池選手

  • 執筆者の写真: riddlef355
    riddlef355
  • 2017年6月8日
  • 読了時間: 9分

更新日:2022年8月17日


ドラコン賞:IN/加藤選手、 OUT/合田選手

ニアピン賞:IN/中澤選手、大木選手 OUT/大木選手

馬券当選者:該当者なし




「おっ。晴れて来たぞ!」

「ほら、雲の間から太陽が覗いてる!」

「ほんとうだ!」

「加藤幹事!よくやったぞ!」

天中23ゴルフは、もう第六回目を迎えることになった。こうやって年に数回、旧友たちが旧交をあたためる。不思議とそこには真新しい時間、いつもと違うみずみずしい時間があり、たわいない少年・少女に戻ったかのような軽い興奮が再燃することがある。おそらく、それがつくろわないというか、有りのままの自分をよみがえらせるから、そんな気持ちにさせるのだろう。

何でもない一日もまた、いつものようなゴルフ日和で始まったのだが、一昨日、気象庁は関東甲信越の梅雨入りを発表した。ゴルフ場がある地域は雨マークが点灯していて、皆の脳裏に不安がよぎっていた。が、雨どころか晴れ間が顔を出し、気温もぐんぐん上昇していった。

皆とこうやって、悠久の自然の中でゴルフを楽しんでいると、たとえ雨が降っても、その一日がかけがえのない一日であったように思える。終日机にしがみついていることを思えば、平日に時間を割いて、このような会を持つという事が、極めて有意義なことだとわかる。長い人生から見れば、逆に、この集いが何か思わぬ拾い物をしたような気がしてならない。

いつまで続くかわからぬが、楽しく、ワイワイ・ガヤガヤ、丸一日ゴルフをして、地元で酒や美味しい料理に舌鼓を打つ。そして、旧友たちの旧交がさらに深まる。

参加する同期生も少しずつ増えて、今回から奥川(旧姓森川)さんも参加してくれることになった。少女に戻ったような無邪気な笑顔を振りまきながら、柔らかい体で撓りの効かせたパワーあるスイングを披露してくれる。年老いた男性陣のドライバーをキャリーで越えていくものだから、同組の森吉選手・田胡選手は、なにか、たじたじとしているふうであった。

「OB2連発だよ~ん!」と、ストレス溜まりっぱなしで、いつもの調子がでない森吉選手。

「ニュードライバーが、時々右にプッシュ・アウトするんだよね。」といろんな処が痛い痛い病の田胡選手。

そんな彼らを横目に、彼女は我々の会に新らしい風を吹き入れてくれるのだろう。これで女性陣も河合さんと二人になり、お互いに対抗意識を燃やし、今後の練習ラウンドにも積極的に参加することであろう。

その日の会場は、本館のクラブハウスからバスで移動するユニークなゴルフ・コース。自分のゴルフバッグをバスに忍ばせ、徐々に陽がさしてきた林の中を、皆を乗せて走り出していく。旧友たちがバスを降り、パッティング・グリーンに向かって、とぼとぼと歩いている。いくつもの入り江のように広がる芝生は、綺麗に刈りこんであり、グリーン速度は9.0の表示、それでも下りは若干、速い気もした。

「今回は原選手と同じ組なんだよねェ~。あの鋭い眼がなんか、僕に挑んでいる感じがして、怖い!!!」と、朝から原選手にチャチャを入れている合田選手。

「そんなぁ~こと、ないよ~。合田君。気にし過ぎだよぉ~。」と、『今回のブービーは君だぞ!』と言わんばかりに余裕たっぷりの原選手。

今回の会場は、埼玉県深谷市にある岡部チサンカントリークラブ、2コース、36ホールある。毎年埼玉県のアマチュア選手権大会の決勝戦が行われるコース。それだけに難易度が高い。

「岡部コース」と「美里コース」は各18ホールあり、「岡部コース」は距離が短く、打ち下ろし、谷越え、池越え、と変化に富んだ地形に対し、今回の会場である「美里コース」は、なだらかな起伏だが、距離が長く、レギュラーティでも6,600ヤードある。よって、コースレートは美里の方が難しく設定されている。(岡部コースレート69.4、美里コースレート73.0)

美里コース設計:春日井薫(他に沼津国際CC,富士チサンCCがある)

特徴的なのが、刈り込んだフェアウェイよりも広いラフ。特に、セカンドカットのラフは結構厄介で、ボールが芝の中にすっぽりと埋まり、クラブフェイスとボールの間に芝が絡み、思ったような距離が出ない。また、2グリーンは左右に分かれてあり、どちらのグリーンにピンが切ってあるかで、第一打目の狙い処も変わる。

またフェアウェイには、松、ケヤキ、スギ、ヒノキ、モミの木などのハザードとなる背の高い樹木が立ちはだかり、2打目の球筋を限定させたり、上空を枝葉で遮ったり、グリーンへは簡単にボールを運ばせてくれない。

当然、背丈の高い木を超えることはリスクを伴うが、それでも優勝を賭けて、グリーンを狙うケースも出てくるかも知れない。さらに、微妙なアンジュレーションが効いているグリーンは、プレーヤーの僅かなタッチを求める。

まさに本格的なトーナメント・コースと言えるのではないか。

我々の競技会も会を重ねる毎に、多少難しくしていく必要があるが、加藤選手は新しいドライバーを武器に、距離のあるコースを敢えて選択。彼の頭の中はドライバーの飛距離のことしかないが、それでも、なるべく自分に有利な条件をちらつかせておいて、優勝を狙っている猛者の闘争心をあぶりだす。そして、出来ないことを無理にやろうとする猛者は、己の腕や体に力みが生じ、自滅する、というのが彼の作戦だ。

スタートの組合せ

1組目 9:37 大木、合田、原、加藤選手

2組目 9:45 菊池、河合、中澤選手

3組目 9:52 森吉、奥川、田胡選手

4組目 10:00 洞庭、酒井、神田選手

皆それぞれ、大きな期待を抱いてスタートしていった。

そして…

紆余曲折を経ながらも18ホール終了し、三々五々にロッカールームに戻ってくる。

それぞれ、スコアやプレーに多少のストレスを感じながら、風呂に入り、着替えを済ませて、表彰式会場に集まり始めていた。

「今回、中澤選手が良いスコアで回ったらしいぞ!」

「中澤選手の2回目の優勝かな~?」

「そんでもなぁ~、新ペリは隠しホールに嵌る奴がきっと出てくる。」

「大叩きする奴の方が優勝の可能性があるってことよ。」

加藤選手はコンペの集計結果が入った封筒を持ち、優勝発表の準備にかかっていたが、皆はウーロン茶を飲みながら、焼きそばやピザをつまみ、楽しげに談笑していた。

「英子ちゃん、今日は如何でした?」

「全然駄目!森吉君と田胡君がうるさくて!まったく、集中出来な~い!」

「でも楽しかった~です!」

すると突然、お祭りのような賑やかな顔つきで、加藤幹事は興奮と期待に胸を膨らませながら、意を決したように口を開いた。

「皆さま、お疲れ様でした。結果発表の前に、まずはドラコン・ニアピンから発表しま~す。」

ニアピンは、大木選手が2つ、中澤選手が1つ、最後のニアピンは該当者なしという結果を受けて、

「アドレスの時の構えが良くなったよ、進化してるねェ~。ヒデちゃん!」と、森吉選手が褒めたたえていた。

洞庭選手は、手前が崖のNo.17ショートホール。ワンオンに成功したものの、長い距離が残る下りのパッティングで手が動かず、ショートの連続となってしまい、ワンオン・4パットのダボ。今までのスコアが悪くなかっただけにやり場のない様子で、“チーピンウイスキー”と書いてあったニアピンの旗を握りしめていた。

ドラコンは合田選手と加藤選手。

ドラコンを奪取した合田選手に対し、皆から割れんばかりの拍手が沸き起こり、彼は満足げな微笑みを浮かべ、優越感を抱き、ちらっと、何のためらいもなく、原選手の横顔を見下ろした時に目が合ってしまった。その原選手の眼はいかにも挑戦的な目に見えてならなかった…

続いて結果発表となり、A4サイズの封筒から一番上に書いてある優勝の名前を加藤選手が、盗み見るように視線を下げていたが意外な名前があった、というふうに眉を上げ、なにか落ち着かないようすの眼つきで皆の顔を見渡し、しばらくそのまま動かなかった。

「おい、加藤、どうしたんだ!早く発表しろよ!」

「何を勿体ぶってるんだよ~!」

皆が、けしかけるように云うと、ふっと気を取り戻し、ぽっかりとした口をさらに大きく開けて。

「それでは発表します!」

「優勝は、グロス106! ハンディキャップ33.6! ネット72.4!」

「誰かわかります?」と加藤選手。

「もしかして、俺じゃない?!」と誰かが。

「菊池選手の優勝です!」

菊池選手は今回が初めての優勝。

毎回優勝者が変わるということは良い事で、次回、自分が勝者になるかもしれないという期待感を、参加者全員で共有できることとなり、会がさらに盛り上がるのである。

準優勝は、中澤選手。

2-6馬券の当選該当者なしだったので、次回に繰り越し。37,000ポイント

べスグロは、いままで森吉選手の独占であったが、今回初めて中澤選手が87で獲得。

一方で、毎回、BBとBBMが定位置なのでルール改定してはどうか、という話が持ち上がった。

話し合いの結果、現在の新ぺリアは上限が男性36、女性40だが、その上限を取り外すということなった。但し、打数制限のダブルパー縛りはそのまま。

次回から、この計算方式で実施することで決定した。

「私、次回優勝出来るの?宜しくお願いしま~す」と、河合選手。

「次回は高配当が期待出来かも知れぬ!予想する楽しみが一段と増えたな。」と言ったのは神田選手。奥川選手、次回は、是非馬券もご参加ください。

表彰式も終わり、また、久し振りに懐かしい旧友と地元荻窪で酒を交わすことができる。還暦も過ぎても、いまもなお体を駆使してゴルフに正面から向き合っている連中である。

体もボロボロになりかけても、精神はまだ旺盛に生きている。年齢だけは認めても、病気や痛み、炎症などは認めようとしないところに、この会の気概を感じる。その精神の輝きにつれて顔も輝き、そのギラギラ感はいまだに衰えていない。気持ちではまだ若者には負けたくない、という何か‘がむしゃら’に生きるような不撓不屈の意志を感じるし、酒を嗜んでいる時も、時々口元が引き締まった表情を見せる。

それでも、時にはいたわり合い、楽しみを分け合う。時間が経つのも忘れほど、語り合い、記憶が飛ぶほど泥酔する。万難を排してこの機会を大切にする連中である。

会はまだ続き、そのあと、気の合ったもの同士、二次会、三次会へと流れていく。華々しく交際費を使った頃と違い、自分達の金で呑める地味な酒場などへ。それだけにまた、そこではほのぼのとした、あるいはしみじみとした語らいが続くのである。

「泥沼に引きずり込まれる~!二次会までで許して~!」なんて嬉しそうな顔をして言っている神田選手。

童顔の顔をさらにふくらますようにして、美味しそうな酒を呑む姿は、最も多感だったあの頃の事を、ふと思い出してしまう。

人間、先の先まで読めるものではない。計算はほどほどに、こうと決めたら、わぁっとやってみる。

思い切った手を打っていく。

イチかバチカはやって見なければわからない。

そう言えば、先日、北千住で地雷を踏んだ元気者がいたが…

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