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第8回優勝 神田選手

  • 執筆者の写真: riddlef355
    riddlef355
  • 2017年12月1日
  • 読了時間: 6分

更新日:2022年8月17日


ドラコン賞:東コース/森吉選手、 中コース/奥川選手

ニアピン賞:東コース/神田、酒井選手 中コース/酒井選手、該当者なし

馬券当選者:合田、神田選手


今年は10月に台風が来てからというもの、天気があまり芳しくなく、特に週末に近づくに連れて下り坂の様相を呈すると、つい気持ちが滅入ってしまうことも度々あった。

有志による練習ラウンドの誘いメールもなんだか反応が悪く、あれだけ貪欲に練習していた連中も意気消沈してしまっているのか、以前のようなゴルフに対する闘志が失せてしまったのではないかと心配をしていた、この3カ月間でもあった。

週間予報を見るとコンペの前日は雨マークが点灯し、一日ずれれば当日雨になる可能もあり、モヤモヤとする一週間を過ごすのだったが、コンペ当日は曇りで午後から晴れの予報であった。気温は平年並みに低いが、その日一日、雨も降らずに持ち堪えてくれることを期待していた。

天気だけならよいが、腰の状態が芳しくないとか首が回らないとか、老眼で馬券表も見えないとか、そんな身体的なハンデを背負っている連中が、はにかんだ笑顔で早朝のレストランにぽつぽつと集まり始めていた。

「もうね、朝から車の中でベチャクチャ喋りっぱなしなんだよ、この二人。だから最寄りのインターを降りるのを忘れちゃってね。次のインターから戻って来たんだ!」と、両手に花というのは、一旦、口が開くと立て板に水のようにしゃべりまくるのだ。相変わらず元気いっぱいのモリキチ選手でも、タジタジになっている風だった。

一方、奥川選手と河合選手は、これからが正念場と気合を入れ直し、スパイクの紐をもう一度‘ギュッ’と締め直していた。

向こう側のテーブルでは田胡選手が、「咳は止まったんだけど、カイカイがとまらないんだよ。」と、若さにまかせ、気持ちにまかせて、好きに振舞い、まだ大丈夫かとたかをくくっているうちに、風邪は完治したものの、カイカイだけでなく、腰痛にも悩まされ、人の倍以上の苦労を強いられているのである。

朝食バイキングを食べながら、窓から見える練習グリーンやアプローチグリーンを遠目に見ながら、皆の表情はニコニコせずにはいられないといった嬉しさと、アイツだけには負けられないといった気概が同居しているのである。

「グローレFのドライバーが... それがイイんだよ!俺に合ってるって感じ!」

と、新兵器で飛距離に活路を見出した様子の中澤選手。

なんだかんだ云っても、皆、ゴルフは好きなのだから、目立たないながらも新兵器を揃えたり、練習を積んで来ているようだったので少しほっとした気分になった。

今年最後の天中23のコンペは第八回を迎えることとなった。

春先に行われた第5回の美里ロイヤルでは加藤選手が優勝し、梅雨時の第6回・岡部チサンでは菊池選手が、秋の第7回・エーデルワイスでは酒井選手が、そしてこの大多喜城の冬の大会で優勝するのは、果たして誰になるのか?

ルール説明とドラコン・ニアピンを確認し、いつものように第一組から順にスタートする。

一組目は、練習不足のヨロピクピクの森吉選手、新兵器グローレFのドライバーでしたたかに2度目の優勝を目論んでいる中澤選手、そろそろ優勝もあると思って練習ラウンドを重ねている合田選手、前日にラウンドを決行し、当日もしっかり練習場でドライバーを振っていた練習熱心な奥川選手。

二組目は、大多喜城の練習ラウンドで調整済みの神田選手、新兵器ゼクシオ10のドライバーで今度こそ優勝を狙う洞庭選手、咳がやっと止まったが、まだ腰痛持ちの田胡選手、ゴルフレッスンで綺麗なドローボールが持ち球になった、謙虚な原選手。

三組目は、狭いフェアウェイの津久井湖で方向性を鍛えている菊池選手、レッスンプロからせっかく教わってもすぐ忘れてしまう河合選手、自分に合わない新兵器ネクスジェンのドライバーを後輩に譲ったら10ヤードも伸びたよ、と言われてがっくりしている加藤選手。先月は練習ラウンドを6回も行っているゴルバカの酒井選手。

従来通り大多喜城GCのピン位置は難しいところに切ってあり、2段・3段になっているグリーン面は傾斜の高低差によって距離が合わせづらい。グリーン周りのガードバンカーも効いていて、バンカーに苦手意識を持つと、体に力が入りダフったり、トップしたりしてなかなか思うようにいかない。フェアウェイが広いと思って甘く見るとしっぺ返しを食らう。

カートのモニターに表示されるライブ・スコアを見ながら、誰がどの程度、調子を上げているかを時々チェックできるようになっている。

中コース、茶店前の4番ホール。第一組がプレーをしているのがサイドから見える。

グリーン手前のバンカーから打った中澤選手のボールが..

「あッ、入っちゃう... ... ...入った!」

「ナイス、バーディ!」

なんとバンカーからチップインのバーディ!

途中、休憩所の茶店に入ると、お店のおばちゃんが、いきなり

「一組目の人で元気な人がいたよ!すっごい元気だった!白いベスト着ていた人」

そう言えば、この人も遊び好きで面白いことをまず先にしてしまい、あとさきの考えもなくそれを先にしてしまう。人生ノーブレーキの人だから、これだけの元気が湧いて出るのか。この天中23には、いろいろな楽しい連中がいる。

「では、そろそろ 優勝者の発表!

まだ呼ばれていない人は、洞庭選手と神田選手。どちらが、優勝か?」

っと、一瞬早く神田選手が先手を打つのである。

「やっぱ、オレでしょう!」

「発表します。今回の優勝者は、グロス101、HCP26.4、ネット74.6の...

神田選手!」

「ありがとうございます!」

晴れやかな声でいうとすっと立ち上がり、満面の笑顔を浮かべたのだった。

第八回天中23コンペは、最終ホール中コース9番の池越えをパーで凌いだ神田選手が優勝。絶不調だった神田選手は練習ラウンドで調整し、そして今回の優勝を勝ち取った。そして惜しくも準優勝となったのは洞庭選手。彼は今年、4位、3位、そして今回の2位で次回は優勝に一番近い。不思議と同組で回った二人が優勝と準優勝となった。

2次会のキザミでは神田選手の優勝スピーチの後、洞庭選手からコメントが、

「ほら、普通、優勝したら、“パートナーに恵まれて今回の優勝となりまして...”とかいうじゃないですか、でも今回は、田胡選手や原選手に足引っ張られちゃってね、ねぇ、神田選手!僕らは、パートナーに恵まれなかったから...., それでも...優勝、準優勝が出来きました!すごいでしょ!」

「うるさい、黙れ!」と田胡選手は怒鳴り、片足で蹴り上げる真似をするのである。

すると、「わざと失敗しているんじゃないの~?」と優勝者の神田選手にとがめられるのである。

皆、気持ちは昔のままで、年齢はただの数字にしか過ぎないし、年をとることも考えていない。人生の折り返し地点を過ぎて、残された明日は日一日と少なくなって行くのに、今日を楽しむ気持ちを大切にしている。

天中23のゴルフコンペは朝から夕方の表彰式までの第1幕は、さしずめ、競い合う一番の愉しみだが、お酒を交わしながらの親睦の第2幕は次回への意気込みやら反省会であったりするのだが、あの開放感と居心地のいい空間はちょっとない。そして有志で行く第3幕は優勝者をからかったり、加減をしながら羽目を外す、大切な場でもある。

しかし現実的には、気持ちは若くても体力的に劣ってくるし、今まで何ともなかった地下鉄から地上へ出る階段で息が切れるようになる。ああ、と溜息をついているうちに、師走も間近に迫り、新しい年を迎え、あっという間に次のコンペになってしまうのである。

この連中は、しなくてもよいこと、してはならないこと、まさに危ないことをやりたがる性分は、かえって年ごとに強くなってゆくような気がする。


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